安田記念は1番人気で着外に敗れたスーパーホーネット。そのとき2番人気で圧勝したのはダービー馬のウオッカでした。
G I を勝ったことがない同馬がダービー馬から1番人気を奪ったというのも不思議なものでしたが、これがG I 制覇のない藤岡佑が重圧に負けたためか、はたまた馬のほうがG II の帝王でやっぱりG I 級の器がなかったのか、それともロドリゴデトリアーノという時代からズレた血統がG I の壁を超えられなかったからか。議論はいろいろあるとは思いますでしょうが、とにかく京王杯での圧勝がウソのような、全く伸びずに馬群に沈んでいった安田記念でした。
スーパーホーネットはNorthern Dancerからノーザンテーストではなく、El Gran Senorを回っての流れですから、ロドリゴデトリアーノ産駒ならエリモエクセル、El Gran Senor直仔ならアラバンサ、あるいは古くはベルメッツなど、10~20年くらい前の血統の流れの世界から飛び出してきたような雰囲気で、いわゆるHail to ReasonからMr. Prospectorに向かっていく世界的な流れからNorthern Dancer系自体がそろそろ時代から外れつつあるのに逆行しているというのが面白いものです。
母の父に入っているアルナスラインなども一度も1番人気になったことがないながらその割に安定している活躍を見せていていつの間にかG I でも好走しているという共通点もあり、こういうなかなか人気にもならない不思議な馬がたまに出たりするのも競馬の面白さ/血統の面白さでもあります。逆にこういう人気薄で何度も好走する亜流の血統馬というのは、1番人気になると勝てなかったりもまたするものですが、そんなスーパーホーネットらには時代に逆行した活躍を期待しましょう。
エリモエクセルはG I 馬となっておりますが、、そこまでG I でのパンチ力がないロドリゴデトリアーノ産駒の上、Northern Dancer系自体が時代からズレてきていますから、ノーザンテーストではなく、さらにEl Gran Senorを回っての流れからくる本馬の出現自体は特殊なものです。ただし元々こういう地味型の「勝っても勝っても人気にならない」タイプはヘタに人気になると逆に包囲網のようにマークされて敗退することも多く、今後再びG II あたりで人気の中心にならないような今回は改めて狙ってみる手もあります。
もちろん活躍した後から理屈で解明はいくらでも出来ますが、例えばPOGなどではまず取られないタイプでしょうし、こういった馬を血統予想では今後どんな位置付け/評価になるのかなどは楽しみです。
ユニコーンステークスに出走したシルクビッグタイムなども父Deputy Ministerはカナダからアメリカへ流れたDeputy Minister系としても成り立っていますが、さかのぼればVice Regentを介してNorthern Dancerに行き着きます。Mr. Prospectorの影に隠れつつありますが、その血を母方に持っているのも面白い存在ではないでしょうか。
時代から離れつつあるNorthern Dancer系ですが、競馬の基本でもあるマイル、すなわち1600mの本質的なスピード能力が問われるここは本質的な「血統」を考える基準になることでしょう。


by misaran
ディープインパクトの弟という…